Blir

とてもよい

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こういうの聞いてると自分がいかに足りない存在か思い知らされる、よい

もっと自分の足りなさに関して何かしら思うべきそして戒めを与えるべき

 

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最近観た映画2作のうち「朝食、昼食、そして夕食」は細切れのセリフについてニュアンスが分からなかった。ちょっと惜しいと感じること数回、これは言葉と文化の問題かもしれない(ああ己の学のなさよ)。群像劇で、ちょっと組数が多かったのか散漫な印象ある。食事しながら半端に観たからか前半はわりとオロオロしてしまったが、ゲイカップルが兄夫婦を招いて食事をごちそうするくだりはスポットが当たるように分かりやすく正直ほっとした(まあでも二回目観た時にはつかえはとれていたと思う)。よしながふみの「きのう何食べた?」を思い出したりした。高級レストランで歳の差カップルが別れる話もぐっときました。どのエピソードも小さく愛おしい。

 

「SHAME」は観てて辛くなった、過食症の人のドカ食いって言ったらわかるだろうか、まったく欲求と摂取を楽しむ余地なく行為が延々と繰り返される、セックス依存症の主人公(ブランドン)の「自慰」と恋愛依存症の妹(シシー)の精神的「依存」のはなし。どのまぐわいも愛なんか感じないし、どの恋も分かりきっている。今どきの映画だと消費者に色目使ってか生っぽくそれこそ役者そのものの肉感をばんばん前に出してくるし、なんだかんだ色恋の切なさとか情感滲んじゃうけど、もうね、ファスベンダー、ばっちりな身体なのに、ちっともエロくない!すごいわ監督!レビューで散見される「モザイクは要らない」って意見はまったくもって同意、あってもなくても扇情どころかドキッともしない(さすがにドラゴン・タトゥーの女のような酷い処理ではなかったがこんなところで引き戻されたくない)。さておき、テーマの根っこに当たる部分は画でも脚本でも直接触れず、ただ想像力を試される。ボカァそういう映画が好きなのでストライクでした。現在進行形の過去を思う時、シシーが歌うニューヨーク・ニューヨークが沁みます。