誰も懲りない

中村珍「誰も懲りない」を読んだ。

 

この人の作品を読むといつも見えないところが痛くなる。こんなにまっすぐ人と向かい合っているこの人ともきっと分かりあえないのだろうなと思うとものすごくさびしいけど、まあそれでいい気もする、どうせ誰とも分かり合えないんだ(いや分かりあいたいんだけど)

 

おそらくいくつかのエピソードは創作だけれどきっと本当の話もいくつか混ざっていてでないとこんな切実な話にはならないだろうな、お腹の中にたまった何やらを排出するというとアレだけれども、表出の手段に創作を選ぶというのはものすごく賢いことなのだろうなと思わせる、それほどに彼女のtwitterの発言は強烈だ

 

僕は一瞬つくることに夢中になったこともあるけど愛がないからか大してうまくいかなかったしまたその苦労をする覚悟もテクスチャに関する執着もないし言葉にできるほど口が立つわけでないので今後しばらくあるいは一生腹の中に貯めていきたい、ああこれぞへそくりだ、いつか役に立つかな